: 太陽内部の自転診断
: 太陽の内部を音波で見る
: 標準太陽モデル過信すべからず
そこで、これまでの太陽モデル作りの様に過去の歴史についての仮定を使うことなく、
日震学でなされた音速診断データを、質量、半径、光度に次ぐ精度良い実験測定データ
として、太陽モデルを規定する条件として採用する。
これらは、全て現在の太陽に関する観測量であるので、より実験データに基づく、現在
の太陽のスナップショット・モデルを作るのだ。こうし
て、太陽内部構造が、信頼に足る実験データと信
頼度の高い理論的要請によってのみで、構築出来るようになった。
太陽ニュートリノ問題では、太陽が誕生以来現在までの過去の歴史についての仮定が
悪いという可能性があっ
たが、日震学に基づく太陽モデルから、検出されるニュートリノ・フラックスが確かに
少ないこと、その原因が太陽モデルの不備にあるのではなく、ニュートリノの物理にあ
るらしいと言えるようになった。ニュートリノの物理で太陽ニュートリノ問題を
説明する試みで有望視されている理論は、ニュートリノの質量がゼロでないとする説
である。ニュートリノの質量等は理論的には
決める事が出来ない。太陽ニュートリノの測定値と日震学に基づく理論値の比較から
決めるのが正当的であろう。